キリマンジャロ山登山レポートその3
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アフリカ最高峰キリマンジャロ山登山その3キリマンジャロ山は、タンザニアにあるにあるアフリカで一番高い山で、山脈に属さない独立峰としては、この地球で一番高い山でもあります。標高は5895mで、もう5000mというより完全に6000mレベルの山です。 そのキリマンジャロ山を、西遊旅行のキリマンジャロ登山ツアーで、マラングルートを使い登頂し、同じ道で下山した写真たっぷりのキリマンジャロ山登山レポートのその3です。 マラングゲートからホロンボハットまで ホロンボハットからキボハットまで |
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キボハットは、マンダラハットやホロンボハットの山小屋と違って、三角屋根の建物がひとつもなく、大部屋で構成された小屋があります。 キボハットの標高は4703m。しかし、建物の前には4750mと出ています。まあ、どっちにしろ4700mよりも高いわけです。 気温は、晴れていますので、5〜10度といったところでしょうか。でも、アタック時は−5度くらいでの出発で、上は−10度は当たり前の世界になります。 |
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石造りのキボハットの小屋の中は、中央通路がのびており、その奥にテーブルのある談話や食事をとるテーブルとイスがあるスペースがあります。 部屋は、通路の両側に大部屋として存在しています。 部屋の中は、2段ベットとテーブルとイスがあります。 ベッドの設備は、これまでと同じマットと枕があるだけですが、枕は数が足りなかったので他の部屋からもかき集めてきたそうです。 この部屋で、軽く食事をとり、22時まで仮眠を取ります。 といっても、寝ると呼吸が浅くなり、下手すれば一気に高山病が出るかもしれません。 実際、この小屋で寝ている時に意識を失う人はいるようです。 |
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キボハットのトイレは、小屋の裏の方にあり、ちょっと離れています。 ボットン便所ですが、とてもきれいです。もちろんトイレットペーパーはありません。 ちなみに、出発前にトイレに行くとき、少しでも寒いと思う服装はアウトだそうです。 なにせ、標高はまだまだ上がる上に、時間的にも気温が下がるからです。 |
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キボハットから今来た道を見下ろします。 マウェンジ峰が正面にあり、だだっ広い荒野が広がっています。 そして、雲を見るとキボハットの高さがよく分かります。眼下にある雲が、荒野まで這い上がってきて、荒野を次々と這っていきます。 見ていて面白いです。 |
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キボハットからギルマンズポイントは、平均斜度25度、距離約4000m、時間は6時間の登りです。 今までが登山としては緩やかだった分、ここにきてやっとの本格登山です。 上を見上げ、明日のアタックに闘志を燃やします。 |
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22時起床。運よく2時間ちょっと寝ることができました。高山病の症状は、ほとんどなし。 しかし、90以上あった血中酸素濃度は83まで下がっていました。とはいえ、他のメンバーは軒並み70台。 そして、一人、血中酸素濃度が40台というとんでもなくやばい数値を出してリタイアしました。 やっぱり、このキボハットでは一気に高山病が進行するようです。 起きたら1時間後の23時にアタック開始です。クッキーやチョコバーなどの軽い食事を済ませて、トイレを済ませ準備をします。 気温は軽く氷点下。私は、ウフルピークまで意地でも登りたかったのでプライベートポーターを雇いました。ちなみに、メンバーのほとんどがプライベートポーターを付けました。なぜなら、わずか数sのザックですら、ギルマンズポイントで終わるか、その先に行けるかの分かれ道になるからとのベテラン添乗員のアドバイスがあったからです。あと、ここから先のダブルストックも。 プライベートポーター(50ドル)と合流しアタック開始。 最初はそこまで急坂ではありませんが、やがて急な登りに。 アタック開始して、すぐに雪が降り始めました。それがだんだんと強くなり、やがて吹雪に。そして、どんどんと積もっていきました。 休憩は、1時間から1時間半に1回で、だいたい3〜5分。それ以上長いと、体が冷え動かなくなるからです。休憩場所は、岩の陰やハンスメイヤーズケーブならいいのですが、何もないところもありました。 途中、眠りだす人も出たりするすさまじいアタックになりましたが、ガイドやプライベートポーター達に励まされ、ギルマンズポイントへ向けて一歩一歩ゆっくりゆっくりと登ります。 吹雪の寒さとあまりのきつさに話をする人など皆無です。 |
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そして、予定よりも1時間遅れの約7時間後に、ギルマンズポイントが見えてきました。 ギルマンズポイントに着く直前には、雪も止み晴れてきました。しかし、一面完全に銀世界。 約10cmの積雪です。 そして、そしてギルマンズポイントのちょっと下でご来光を迎えました。むちゃくちゃ感動しました。 |
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キボハットから休憩込みで約7時間。キリマンジャロに登ったとされる標高5681mのギルマンズポイントに到着しました。 達成感と感動で、涙が流れました。 ギルマンズポイントは、はっきり言って狭いです。 ここに来て、初めてキボ峰の山頂部を眺めることができます(上写真)。 眼下には、マウェンジ峰と雲海が広がっています。 ギルマンズポイントからの360度パノラマ動画 |
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体調のいい人や、ガイドにストップをかけられなかった7人はウフルピークを目指します。 ちなみに、アタックしたメンバー全員(12人)がギルマンズポイントまで登頂できました。 でも、本当の山頂であるウフルピークまでは、まだまだ先があります。ギルマンズポイントからウフルピークまでは、標高差200mちょっと、距離は約2kmです。 ここからは、わりと緩やかになるのですが、空気が薄すぎて超きつい。 |
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ギルマンズポイントから次のチェックポイントであるステラポイントへは、最初は内側を進みます。 そして、ステラポイント直前で外側に出ます。 その瞬間はテンションが上がります。なにせ、下界が広がりますし、そして例の氷河を望むことができるようになるからです。 |
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ギルマンズポイントから約45分でステラポイントに到着しました。ステラポイントの標高は5739mです。 ここは、別ルートとの合流点でもあります。 ステラポイントまでは、アップダウンも小さく比較的楽でした。でも、空気が薄く苦しい… ここで、1人が下山しました。 それでも、登山証明書にはステラポイントと書かれギルマンズポイントよりワンランク上になるようです。 |
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ステラポイントからの内側の火口部?のパノラマ写真です。 | |||
ステラポイントからウフルピークまでは、稜線の上りです。決して 急登ではないのですが、きっついのなんのって!! この区間の景色は最高ですが、風がもろに当たるので寒いのと、5000mの強烈な紫外線と雪の照り返しが半端ない。スタート時には、日焼け止めを塗る時間なんてなかったうえ、この地点で日焼け止めを塗る行為自体がかなりの負担になる為、ウフルピークまで登頂できたメンバー全員、顔が激焼け状態になりました。 ちなみに、高山病の症状がほぼなかった私も、ステラポイントのちょっと先で、体調が急変。頭は痛いし、気持ち悪い。それより体が動かない。 それでも、最上級のポレポレで一歩一歩確実に山頂を目指します。 |
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そして、いよいよウフルピークが見えてきました。 もう、達成感と感動でこの辺りから涙が止まりません。 しかし、このわずかな距離でも、体が動かないため数分かかりました。 |
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ステラポイントから約1:15で、ウフルピークに登頂です。ギルマンズポイントからは約2時間。 正直言って、病気以外でこんなきついのは初めてというきつい時間でした。 何度「気絶する」と思ったことか!!そして、登頂成功した6人全員が同じような事を言っていました。 |
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標高5895mのキリマンジャロ山ウフルピーク。アフリカ最高峰で、独立峰としては世界で一番高い山。 ウフルピークの山頂部はかなり広いです。トイレはもちろんありません。 あとで、友人に写真を見せた時に「空の色が違う」と言われたのですが、たしかに青の色が濃い。というか、宇宙っぽい色にわずかだがなっている。まあ、5.9kmも宇宙に近づいているからな。 ウフルピークからの景色は、まずは何と言っても氷河。その奥下に見えている雲は、富士山レベルの高さの雲です。氷河の右手には、雲の間に標高4566mのメルー山も見えます。 その右手は、キリマンジャロのキボ峰山頂火口部が広がっています。かなり大きいので、ウフルピークから氷河と逆側の下界を望むことはできません。 まあ、とにかくすごい景色です。吹雪だった為、一面銀世界の山頂部です。大変だったけど、これはこれでラッキーと考えます。 ※写真は、左上から順番に時計回りで撮影しました。 アタックのコースタイム(休憩込み) キボハット → ギルマンズポイント 7時間(通常は6時間) → ステラポイント 45分 → ウフルピーク 75分 ウフルピークからの360度パノラマ動画 ウフルピークからのパノラマ写真 |
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登山は道具選びから、技術の身につけ方次第で、大きく疲れ具合や楽しみ方が変わります。 それらを知らないと危険な上にただの苦行でしかありません。しかし、実際にそれらをきちんと教わる機会はほとんど存在していません。 そこで、まさにうってつけのDVDとテキストから構成された分かりやすい登山教室を紹介します。 それを見て、登山を学び登山ライフを楽しみましょう。登山ができると、旅行の幅もう〜んと広がりますよ。 あの有名なアルピニスト野口健も推薦する登山家 小西浩文の『目で見てわかる登山教室』 |
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さあ、ウフルピークから下山開始です。 「とにかく1分でも早く1mでも低いところに行きたい」その思いでいっぱいです。 |
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ステラポイントへ向けていく途中、マウェンジ峰が姿を現しました。 | |||
下りのペースはかなり早めです。ウフルピークからギルマンズポイントまでのコースタイムは約50分でした。 ギルマンズポイントからは、本格的な下りです。雪が解け始めてはいますが、滑らないように気をつけて下山です。プロトレックの高度計で測るのを忘れていたので、ギルマンズポイントよりかなり下った所で計測しました。5000mオーバーの数値です。 |
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キリマンジャロのガイド・ポーターも英語は話せます。 なので、ちょっとだけ英語が話せれば会話は成り立ちます。 Sラーニングとの圧倒的な価格・クオリティの違いを感じてください。 ロサンゼルスの人気英語学校の速習教材。 Hapaトラベル英会話 |
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下りは上りと違い富士山の砂走りのような道でまっすぐに下ります。 ザックザックとかかとを立ててすごいスピードで下りますが、富士山と違って空気が薄いためそこまでのスピードは出せません。 雪もかなり解けてきました。 |
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アタック時の休憩ポイントである「ハンスメイヤーズケーブ」。 アタック時は雪で隠されていましたが、めっちゃ小便臭い。 |
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ギルマンズポイントから約2時間でキボハットまで下山できました。 ここで、昼食と休憩なのですが、頭が痛く気持ちが悪いので、昼食をとることはできませんでした。 昼食後は、ホロンボハットまで向かいます。 |
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キボハットからホロンボハットまでの長い長い道のりを下ります。 高山病の症状は、少しだけどよくなりました。 振り返るとキボ峰に積もっていた雪は、半分以上解けていました。 |
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キボハットからホロンボハットまでは、3時間半くらいかかりました。 昨晩のアタック開始から併せてなんて長い時間動き続けたことか。 もう、肉体は疲労困憊の極みです。 ホロンボハットに着いたら、かなりホッとしました。 夕食を食べたら、爆睡です。 夜中に目を覚ますと、星がきれいに輝いていました。星座が日本とは違います。南十字星も天の川も見えました。 |
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6日目の最終日は、ホロンボハットからマンダラハットを経て登山口まで下山します。 体が高度に慣れているせいか、空気の薄さをほとんど感じません。 |
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途中たまには振り向いてください。 キボ峰とマウェンジ峰のツーショットです。 |
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ホロンボハットからマンダラハットを経て、約6時間で下山できました。 下山したら、手続を済ませます。ツアーなので、サインをするだけで済みました。 管理事務所の向かいにある売店では、冷えたビールも売っています。タンザニアシリングも米ドルも両方使えます。 早速ビールを買って飲みます。6日ぶりのビール、うまい!! そのあと、食事です。登山隊のコックが作る最後の食事です。 食事の後は、ガイド・ポーター・コックによるキリマンジャロの歌が披露されました。 ちょっと感動です。 キリマンジャロの歌の動画 これをもって、キリマンジャロ登山は終了となりました。 ここからは、アルーシャのホテルに移動しました。 |
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ホテルで配られた登頂証明書です。 ウフルピークとギルマンズポイントの登頂証明書はデザインは同じですが、紙の質、「ウフルピーク」と「ギルマンズポイント」と書かれている内容に違いがありました。 一生の宝物です。 |
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キリマンジャロ山登山。技術的には全く難しくありません。 実際に、別隊の日本人のペア(登山経験がない)も、ウフルピークまで登頂成功をしていました。 問題は、高山病と距離の長さ。 ちょっと裏話を聞いたのですが、キリマンジャロ山は、本来なら基本的に高度順応が1日足りないそうです。理想は、キボハットでも連泊してハンズメイヤーズケーブくらいまで順応登山をするべきらしいです。 しかし、それをするとツアー料金が10万円位上がります。おまけに1日長くなる。 そうなると、参加者がさらに減りますので、この6日間設定が登頂成功の確率も上げるギリギリのラインになるそうです。 だから、6000mオーバーの山の方が、アタックが楽だったという事はあるらしいです。 話は変わって、西遊旅行のキリマンジャロ登山ツアーの個人的な口コミですが、なかなか登頂を配慮した登山となっています。食事も、カレーやラーメン、漬物や梅干し・ふりかけ、みそ汁など日本食も多数用意されています。 実績もありますし、おすすめできますよ。 ということで、キリマンジャロ山登山に興味がある方は、ぜひチャレンジしてみてください。 |
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大きな書店でも登山関連本が充実している所は少ないのが現状です。 そこで、登山関連書籍と登山地図を最大級で取り揃えてみました。 登山関連本と登山地図の百貨店 |
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北海道から直接お取り寄せしたものは別次元のうまさです!!特に、ほっけはありえないウマさ!! おいしい北海道を釧路から ?? 専門店のかに、うに、いくら、旬の逸品をお届け! |
2013年11月
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