剣岳登山
早月尾根での剣岳登山 2010年9月下旬剣岳(剱岳)は、富山県にある標高2999mの北アルプスの山で、日本100名山のひとつです。この剣岳は、富士山・白馬岳・槍ヶ岳とともに登山者から大変人気のある憧れの山なのですが、一般登山者が登ることができる山の中でもっとも難易度が高いともいわれています。なぜなら、剣岳は急峻な岩場の山で、どのコースから登山しても、鎖場が連続し気を抜くことができないのに加えて、コースタイムも長時間になる為、技術・体力が必要になるからです。 実際、毎年何人も死者やけが人が出ています。 ですが、2009年に公開された「劔岳 点の記」という映画の影響で人気はますます高まっています。 剱岳頂上へ達する道はいくつかあるが、立山の室堂から雷鳥沢−別山乗越−剣沢。そこで剣沢小屋か剣山荘で一泊して、翌日に、前剣−剣岳山頂というのがもっとも一般的な登山コースになっています。 このコースを取る場合、体力に余裕があれば立山の最高峰である大汝山(3015m)を経て、山小屋に入ることもでき、剣岳と立山の両方を登山することができます。 このもっとも一般的なコースでも、数々の岩場や鎖場を通過しなければならず、特にカニのタテバイとカニのヨコバイといわれる鎖場は有名です。 もうひとつの剱岳の一般的な登山ルートといえば、上市町の馬場島から早月尾根で剣岳山頂を目指す登山コースがあります。このコースのいいところは、室堂と違って登山口まで自分の車で行くことができることです。さらに、体力に自信があれば剣岳日帰り登山ができるということです。 ただし、早月尾根での登山コースは、標高差2200m以上という途方も無い高低差を登らなければならず、半端ない体力が求められます。 もちろん、この早月尾根コースも、剣岳山頂付近は岩場で、鎖の連続でカニのハサミという鎖場があります。ですが、室堂からのコースより技術的にはいくぶん楽だと思います。 この早月尾根での登山コース上にも、宿泊できる早月小屋という山小屋がありますので、無理をせずに1泊登山した方がいいでしょう。 ということで、馬場島から早月尾根で剣岳山頂を踏み、早月小屋で1泊して翌朝下山で剱岳登山をしてきました。写真たっぷりの剣岳登山レポートです。 |
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馬場島の剣岳登山口です。 登山届は、写真の馬場島荘に出すことができます。 下山届は出さなくていいと言われました。 この馬場島荘で、お風呂に入ることもできます。 もちろん、宿泊もできます。 ここは、無料の駐車場です。 他にも、ここから200mと離れていない登山口の脇にも何台か駐車することはできますし、、道にも駐車することができます。 ここの手前にも駐車場らしきものはあります。 |
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馬場島のキャンプ場です。 なんと、無料で受付も入りません。 バンガロー利用やレンタルしたい場合は、馬場島荘まで。 トイレや調理場もきれいで、登山シーズンは剣岳登山者でにぎわいそうです。 このキャンプ場のトイレが、馬場島登山口のトイレになります。 ここで、テントを張り、翌朝の剣岳登山に備えます。 |
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朝4時前に起床。 朝飯を食べ、準備運動をし、トイレを済まし、4:50に剣岳登山開始です。 もちろん、テントは登山に関係ない荷物置き場として張ったままです。 日曜だったせいか、日帰り登山の人が多いらしく、5時前だというのに、もう何人も登山しているみたいです。 真っ暗な剣岳登山口です。 普通、登山口付近はだらだら高度を稼ぐのですが、この登山口からいきなりの急登です。 さすがは、剣岳早月尾根。2200m差はだてじゃない。 |
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ヘッドランプの明かりを頼りにどんどん登っていきます。 急登ではあるが、しっかり足元を見て一歩一歩踏み出せば、危なくはないです。 日帰り登山者と思われる人たちが、ものすごいペースで僕を追い抜いていきます。 この急登の登山道でです。 |
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標高1000m地点です。休憩用の台というか椅子があります。この辺りから、明るくなり始めました。ここまで、深い森の中を 急登で登山しているという感じです。 ここから、剣岳の山頂と思われるものを望むことができます。はるか先の上に… ちなみに、ここから、標高200mごとに看板があります。その標高1000mの看板には、馬場島まであと1kmとありました。 ということは、まだ距離的に1kmです。標高的にはあと2000mです。ここから、少しの間比較的平らな道を進みます。 |
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標高1200m付近です。 早月小屋までの標高差ですら、まだ1000mもあります。 そして、相変わらず 急登です。 紅葉は、この標高でもまだありません。 まだ早いみたいです。 |
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標高1400m付近で、富山方面の眺望を眺めることができます。 この日は空気が澄んでいたために、富山湾の向こうに能登半島が見えます。 富山市のビルも分かります。 |
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1400mから1800mも急登の連続です。一歩の高さが50cmくらい当たり前であります。 途中、木の梯子なんかもあって、上級者の山という感じがします。 1400mから1600mまでが、それまでの感覚と違ってあっさり到着できました。しかし、1600mから1800mまでがまたものすごく長い。 1400mから1600mの不自然な近さからも考えて、おそらくですが、どう考えても1600mのプレートの位置が間違っているとしか思えません。 |
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標高2000mから早月小屋まで、あと1kmとありました。 しか〜し、その先がまた 急登の連続です。 ロープ場も登場です。 |
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そして、 急登を登りきったら、早月小屋のところにある見晴台に到着です。 それまでも、登りきったという所は何箇所かあったのですが、今度こそ到着です。 下からちらちら見えることもあった早月小屋はもうすぐそこです。 剣岳の雄姿もここではっきり確認することができます。 もちろん、富山湾、能登半島もよく見えます。まさに絶景。 ですが、焦ることにほんの少し霞んできています。 |
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剣岳早月尾根登山の中間ともいうべき早月小屋に到着です。標高は、2200mです。 この付近にあるプレートでは、馬場島(標高760m)から早月小屋まで5.4km。剣岳山頂まで2.9kmとあります。距離からも標高差からも半分以上登ってきているのですが、ここを半分と考えたほうがいいです。 ちなみに、馬場島の登山口から、早月小屋まで約3時間30分かかりました。 間違いなく、ここまでの労力で日本にある山の半分以上の山頂を踏むことができます。 この早月小屋の所には、この早月尾根唯一のトイレがあります。残念ながら水場はありません。水や飲料は早月小屋で販売しています。 あと、椅子とテーブルもありますので、休憩場所として最適です。 そして、テント場もあります。 |
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早月小屋を過ぎてからが、剣岳登山技術編の本番です。 1段50cm以上やロープは当たり前になります。 といっても、ずっとそんなんじゃないのでご安心を。 |
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早月小屋が随分下になりました。 | |||
猫又山や釜谷山や毛勝山の2400m前後の山々と同じくらいの高さになりました。 これらの山々が、最も手軽に能登半島の全部をながめることができる山だと推測します。 馬場島から登山することができますので、いずれ登りたいと思います。 |
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だんだんと、木がなくなり、植物の高さが低くなってきます。 この辺りから、岩場のにおいが徐々にしてきます。 植物があって分かりづらい為、警戒しないので危ない、両側が落ちたら死ぬレベルの痩せ尾根があったりもしますので、注意が必要です。 |
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登山は道具選びから、技術の身につけ方次第で、大きく疲れ具合や楽しみ方が変わります。 それらを知らないと危険な上にただの苦行でしかありません。しかし、実際にそれらをきちんと教わる機会はほとんど存在していません。 そこで、まさにうってつけのDVDとテキストから構成された分かりやすい登山教室を紹介します。 それを見て、登山を学び登山ライフを楽しみましょう。登山ができると、旅行の幅もう〜んと広がりますよ。 あの有名なアルピニスト野口健も推薦する登山家 小西浩文の『目で見てわかる登山教室』 |
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早乙女岳や大日岳の後方に、白山を望むことができます。 | |||
早月小屋が、はるか下になり、今まで登ってきた道が見えます。 途中に、少しだけ下りの箇所が何箇所かあり、それが膝にこたえます。 剣岳山頂も、かなり迫ってきました。でも、ここら辺からが、本番です。 |
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そろそろ登山ステッキを収納したほうがよさそうになりました。 岩場が随所に登場し始めます。でも、3点支持が必要というレベルではありません。 |
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そして、標高2800mのプレートの地点に到着です。雲が下になっています。 剣岳山頂まで0.7kmとあります。 ここは景色が非常にいいのと、ここからが早月尾根の本番になることより、早月小屋と剣岳山頂の休憩ポイントとして活用しましょう。空気も薄くなってきているの、最低でも息を整えましょう。 |
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まずは、平和な尾根を登ってきます。って、行ったら分かりますが、そんなに平和でもないんですけど… この頃から、下山している人たちと、たまにすれ違います。話をすると、空気が澄んでいて雲も無く、槍ヶ岳はもちろん、富士山も見えたみたいです。 |
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剣岳山頂付近は、さすがに岩場の殿堂です。鎖場だらけです。 もちろん、落ちたら死にます。でも、それほどびびることはないです。 なぜなら、基本的に足場は広くしっかりしていますし、絶対に3点支持が必要かっていえば、必要な箇所もある程度のものです。鎖が無くても大丈夫かなと思います。 さらに、広い休憩できるようなスペースも随所にあり、中・上級者ならなんなくパスできるでしょう。 むしろ、ラク(落石)の方が間違いなく危険です。 あと、岩場にペンキでしっかりマークされていますので、コースから外れることもないでしょう。 おそらく、一番長く鎖が張ってあるのが、カニのハサミといわれるこの早月尾根最大の難所だと思います。かなり長い鎖場です。 |
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そして、立山方面からの登山道と合流したら、剣岳山頂はあっという間に着きます。 | |||
そして、標高2999m、剣岳山頂に到着です。 到着時刻は、11時40分。登山開始から実に6時間50分。早月小屋からは2時間50分かかりました。。 ちなみに、休憩時間を除いても6時間近くのコースタイムでした。 この山頂の祠の裏側は、標高2998mとなっています。表と裏で標高が違います。 剣岳山頂は、名前の割には意外に広いです。 そして、当然というかトイレはありません。 |
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この日は空気が澄んでいたため、剣岳山頂からの景色は、もう最高としか言いようがありません。 ただ、雲が出始めてきたために、残念ながらすれちがった登山者から聞いた富士山は見ることができませんでした。くそー、あと1時間早く剣岳山頂に登頂できていれば…悔しいです。 1番上の写真ですが、立山はもちろん、写真では分かりづらいですが、その背後の槍ヶ岳・穂高連峰がくっきり見えます。ここから見ても、槍ヶ岳は剣岳より高いのがよく分かります。 真ん中の写真は、富山平野と富山湾の向こうに見える能登半島です。 こっち方面は、朝よりかなり少し霞んできていて、能登半島の先っちょは見えているか見えていないかくらいでした。能登半島の全形をくっきり見たかったので、残念です。 一番下の写真では、鹿島槍ヶ岳、五龍岳、唐松岳などが見えていますが、白馬岳は残念ながら雲の中でした。 写真以外でいうと、剣山荘などの山小屋も見えていて、最も一般的なコースは、あそこから来るのだというのが分かりました。 いやはや本当に360度の大絶景です。でも、ここ剣岳山頂からは、黒部ダムも黒部湖も見えないんですね。 ということで、馬場島から早月尾根での剣岳登山レポートでした。 この後、せっかくなので、カニのよこばいとカニのたてばいという剣岳の難所である鎖場に行ってみました。 そのカニのたてばいとカニのよこばいのレポートや、早月小屋で一泊しての下山レポートへと続きます。 |
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