国道４３８号線　徳島市から見の越を越え貞光までの酷道レポート

旅の道しるべ

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酷道と呼ばれる未整備国道。酷道には、普通の国道にはない味があります。
一昔前はあちこちに残っていた酷道。その数は徐々に減ってきています。
そんな日本全国にまだ残っている酷道を実際に走ったりした写真たっぷりの酷道レポートです。

国道４３８号線走破レポート

国道（酷道）４３８号線　2008年11月 国道４３８号線は、徳島県徳島市と香川県坂出市を結ぶ国道（酷道）です。 酷道４３８号線は、四国最長の国道４３９号と剣山登山口である見の越までの約７５キロを併走します。 この国道４３９号線との併走区間は、全体の５分の２くらいにも及びます。 見の越からは、国道４３９と分かれて、国道４３８は単独走となり北へ向かい坂出まで続きます。 その酷道４３８号を走ってきました。
徳島県徳島市の徳島駅前の分岐です。 ここを左に曲がると、国道４３８号は始まります。
	曲がってすぐの国道４３８号線です。 眉山が正面に見えます。
眉山の南の辺りの国道４３８号線です。 もちろん、２車線です。
	佐那河内までの、国道４３８号は、おおよそ２車線の快走路です。 しかし、ところどころやや狭い１．５車線くらいの道も残っています。
佐那河内から神山へは、酷道で峠を越えていたんですが、ごく最近、新府能トンネル（１３８７ｍ）が完成しました。 よって、徳島から神山への国道４３８からは、ほぼ酷道区間は姿を消しました。 残念…
	神山温泉（ホテル四季の里いやしの湯）です。 せっかくなので、温泉に入ります。 若干ぬるぬるしている温泉らしい温泉で、非常に温まりました。 神山の国道４３８号沿いには、コンビに（サンクス）もあるので、買出しはバッチリです。
神山を過ぎると、いよいよ酷道の始まりといった感じです。 お約束の「落石注意」です。
国道４３８号と国道１９３号の分岐です。 左の写真が、南の土須峠方面への酷道１９３号線との分岐です。写真にはありませんが、曲がるといきなり完全１車線です。 右の写真が、左の写真より１キロほど先の、経の坂峠方面への酷道１９３号線との分岐です。 左に曲がると、酷道４３８号線です。
酷道１９３号線と分かれてからは、酷道４３８号線は本番開始といった感じです。 国道４３８号は、まずは、川井峠を越えます。
川井峠を少し下ると、国道４３８号から剣山方面の景色が広がります。 天気はいまいちだったのですが、晴れると、見事な山並みを見ることができます。 山が深いということを実感できます。
	木屋平の酷道４９２号線との分岐です。
酷道４９２号との分岐の少し先にある「槍ノ尾サービスエリア」です。 キレイなトイレ、食堂、休憩室があります。 絶好の休憩ポイントです。
木屋平から先の、酷道４３８は、見の越への登り口のコリトリまで、完全１車線と２車線を交互に繰り返し続きます。 ただ、コリトリ直前の数キロは、完全２車線の快走区間です。 この先、すさまじい峠越えになる前の静けさといった感じです。
コリトリから先の酷道４３８号線は、１〜１．５車線で１０キロ以上の区間登りが続きます。 途中、中尾山高原への分岐もあります。 ある程度登ると、すばらしい景色が広がります。 剣山はもちろん、崖下も丸見えです。ほんとに崖の上を走っているのがよく分かります。 ただ、残念ながら、この日は見えませんでした。 途中、酷道４３９号線のおにぎり標識がありました。 この区間、トンネルを掘るということはまずないので、国道４３８号線が酷道で完全になくなるということは、まず１０年はないでしょう。
	見の越です。 剣山への登山口です。登山リフトもあります。 大きな無料駐車場もトイレもあります。 売店や土産物屋や民宿もあります。 ちなみに、標高は１４００ｍ以上あります。
見の越で、今まで併走していた、国道４３８と国道４３９は分岐します。 左の細い方に曲がると、酷道４３９号線の単独走の始まりです。 国道同士の交差点ですが、一時停止すらありません。
	ジロウギュウ方面の登山道から眺めた、国道４３８と国道４３９です。 上のほうが国道４３８号線です。
酷道４３８号線は、単独走になって、最高所の峠に１〜１．５車線で向かいます。
	酷道４３８号線の最も高所です。 見の越が１４００ｍちょっとある点を考えると、おそらく標高は１５００ｍ近くあると思います。 西日本の国道では、最も高い峠になると思います。 この付近に、国民宿舎や夫婦池もあります。 塔の丸や丸笹山の登山口もあります。 そして、ここから一気に酷道４３８号線は下り始めます。
この長い下りですが、おおよそ１．５車線で酷道４３８号線は続きます。 途中、ヘヤーピンカーブの番号がふってあります。全部で７つあります。 ほんとに、一気に８００ｍくらいの高度差を下ります。
下った後も、国道４３８号は、一宇まで延々と基本的に下っていきます。 幅は、２車線になっている部分や、完全１車線の部分などバリエーションに富みます。 しかし、基本的には酷道といっても過言ではないです。 ただ、この区間も随所で拡幅工事も行われています。とはいえ、全部が快走路線になることは、向こう１０年はないでしょう。
	酷道４３８号線の一宇の中心街です。 完全１車線です。素敵です。
国道４３８号線沿いの一宇渓の岩戸です。
	国道４３８号線の新道がついたことにより、国道沿いではなくなりましたが、土釜です。 ここは、キレイですよ。 ちょっと寄り道しましょう。
剣山木綿麻温泉付近の酷道４３８号も、完全２車線の新道がついています。 剣山木綿麻温泉は、旧道を少し戻る感じになります。 ちなみに、入浴料は４００円でした。 露天もサウナもありました。
	剣山木綿麻温泉を過ぎたら、貞光まではあと少しですが、まだまだ残っていました。酷道区間が。
貞光が近づくと、国道４３８は２車線になりますが、川沿いは１．５斜線部分がわずかに残っていました。 この写真、虹が写っています。
貞光に出てから、香川県坂出市までは、国道４３８号線は、残念なことに完全２車線で続いています。 なので、国道４３８号線レポートは以上です。 数年前と比べてかなり拡幅が進んでいますが、それでも国道４３８号線は、A級酷道ということができると思います。 途中、いろんな温泉や、剣山など見所もありますので、飽きさせない自然たっぷりの山岳国道ということができるでしょう。 国道４３８号線は、酷道マニアでなくてもお勧めの１本ですよ。
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